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【産業能率大学】コロナ禍の今こそ受験生の主体的な行動力が試される

  • 大学・短期大学進学 2020年 09月16日

産業能率大学は、AO入試の先駆者として、従来のAO入試に加え、キャリア教育接続入試、AL(アクティブラーニング)入試など、独自の入試方式を展開してきた。

新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、受験生向けの広報や年内入試の選抜方式に変更はあるのか? 入試企画部長の林巧樹氏に傾向と対策について聞いてみた。

先が見えない今だからこそ自ら動き、調べて欲しい

―入試改革初年度に新型コロナウイルスの感染拡大がぶつかり、受験生の間で混乱が広がっています。

 高校3年次の1学期授業時間数が限られる、部活の大会もなくなる……という状況で、不安を抱えている受験生は多いと思います。このままでは、総合型選抜、学校推薦型選抜の出願に不利ではと考えるのも無理はないでしょう。ただ、裏を返せば今年の受験生は全員等しく不利な状況にあります。多くの大学はその状況を十分に理解し、今年の受験生が不利になるような措置は取らないと思います。

 ここ数年、入学定員厳格化の影響で難関大学の(偏差値や倍率など)合格基準が上がりました。その結果、受験生はこれまで以上にネームバリューや偏差値に頼った大学選びから、自分に適した大学、自分を成長させてくれる大学についてよく調べるようになってきました。全国の有名校から本学への入学者が増加したのもそういった動きからだと思います。ところがこのコロナ禍で、ネームバリューや偏差値だけに頼った大学・学部選びに戻ってしまうのではないかと危惧しています。

 

―こうした状況下で受験生はどのような準備をしたら良いでしょうか?

 何よりも情報収集が足りないまま大学選択をし、ミスマッチを招くことを避ける。ここが肝心だと考えます。興味があることを「検索ワード」として調べてから、大学のWebサイトを覗いたり、大学案内を見ることから始めるのが良いと思います。はじめから全部を読み込む必要はありません。最近はどの大学も写真や動画をたくさん掲載しているので、それを眺めるだけでも大学の雰囲気はわかります。面白そうだと思った大学について調べを深めていきましょう。そこが進学先の候補になるはずです。ただし、「Webや紙の情報だけ」で志望校を決めることは避けていただきたいです。

 Webや電話でも良いので相談窓口があれば、教職員と直接やりとりしてみるのがいいでしょう。実際に会話を交わすことで自分に合う大学か合わない大学なのかが見えてくると思います。

 新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、全国の大学がオープンキャンパスをWebに切り替えています。ただ、Webオープンキャンパスなら、1日に何大学も見て回ることができます。これは、今年の受験生のメリットといってもいいのではないでしょうか。

産業能率大学 入試企画部スタッフ

入試企画部スタッフ。
左から渡邊課長、蔵本さん、宇井さん、岩渕さん、赤木さん、阪東さん、立山さん( 撮影場所:入試企画部オフィス)
オフィスの壁画文字:「 Where there is a will, there is a way.」

 

キャリア教育接続、AL、AO方式を入試改革後も継続する

―コロナ禍の影響も含め入学選抜の内容に変更はありそうですか?

 まず、入試改革後も本学のキャリア教育接続、AL入試、AO入試は、総合型選抜にそのまま引き継がれます。本学の総合型選抜となる3つの方式(キャリア教育接続、AL、AO)は、以前からプレゼンテーション、グループ討論、レポート作成、口頭試問、課題研究など複数の要素を組み合わせ、実施してきました。そのため、入試や選考方法に大きな変更はありません。最終的には面接を通し、学びの意欲や主体性を確認し、総合的に評価していきます。

 総合型選抜は、国公立大学含め今まで以上に入学者数も増加されてきます。学力の3要素では「知識・技能」の要素に目が奪われがちですが、やはり一番重要なのは「主体性」であり、意欲だと思います。主体性あっての「思考力・判断力・表現力」であると考えます。

 本学の場合も、主体的な行動が受験の合否の鍵を握ると言っても過言ではありません。

 総合型選抜には多くの大学が様々な課題を課しています。その目的や意義は各大学のアドミッションポリシーに起因していますが、根幹にあるのは主体性の確認だと思います。本学が総合型選抜に課題研究的な取り組みや体験型イベントへの参加を促している理由も、これらの機会を通し、主体性を発揮し、多くの人と協働する経験をしてほしいという願いがあります。

 

―最後に高校の先生や受験生にメッセージをお願いします。

 コロナ禍の影響で始動が遅れたことを危惧されている先生も多いと思いますが、夏から準備をしても決して遅くはありません。少なくとも首都圏の高校はすべて同一の条件にいたわけなので、ここからの活動や取り組みが重要になります。 

 また、このような環境だからこそ、ビジネスやマーケティングを学ぶ本学としては、受験生に聞いてみたい課題もあります。絶好調だった野外フェスは、オンラインの世界でどのような価値を生み出せるのか?そんな創造力を存分に発揮できるのも総合型選抜の特徴だと思います。

 産業能率大学に興味を持つ受験生の皆さんにとって、情報が錯綜する今年は例年以上にむしろチャンスがあるとお伝えしたい。しっかり事前の情報収集をすることで、総合型選抜、学校推薦型選抜はもとより一般選抜でも合格を勝ち取る可能性は高まると確信します。

最も準備期間が必要とされる「キャリア教育接続方式」でも、チャレンジを決意してから、わずか1か月あまりでパワーポイントによるプレゼンテーション資料を作成し、見事合格を勝ち取ったという例はたくさんあります。

受験生にとって大切なのは、なんとなく受験に向かうという姿勢ではなく、何としてもこの大学に受かりたい、この学部で勉強したいという強い気持ちが生まれるまで悩み、考えることです。入試までの準備期間が短い今年こそ、自分が本当に学びたい大学、学部を探すことこそすぐに取り組むべき最重要な課題です。より主体的に行動することが、受験生にとってますます重要になると思います。

 

情報マネジメント学部にデジタルビジネスデザインコース開設
2021年4月、情報マネジメント学部に新コース「デジタルビジネスデザインコース」が誕生します。このコースでは、AI、IoTなどのデジタル・テクノ ロジーやビッグデータなどの情報技術を統合的 に理解・駆使し、新たな価値を創造できるデジ タルビジネスプロデュース人材を育成します。先 端的デジタル分野の知識・技術の習得だけでな く、演習や企業連携によるPBL(課題解決型授 業)など産業能率大学独自のカリキュラムを通 じ、実践力を身につけます。

 

Sannou_Shinro4.png 産業能率大学 入試企画部長
林 巧樹 氏

 PROFILE
 1997年より入試センターに勤務し、1年間で全国350校以上の高校を訪問。98年より入試センター長となり、AO入 試を導入する。2004年に「高校生のためのキャリア開発 プログラム」を開設。また、全国の高校、教育委員会等より 「アクティブラーニング」、「探究」に関する講演を依頼される。

 

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