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【産業能率大学】産業能率大学が問う入試の本質 受験生の未来を見据えた選抜とは?

選抜を通じて「自分で考える」力を身につけてほしい

  • 大学・短期大学進学 2025年 07月31日

併願可能な総合型選抜をいち早く導入するなど、先駆者として常に新たな入試スタイルを模索してきた産業能率大学。

今、原点に立ち返り、「学びの入口」としての入試の意義を見つめ直している。

受験生が自ら考え、行動する力を育む入試とは何か。林巧樹入試企画部長に、総合型選抜の意義や新たに導入される選抜方式について聞いた。

聞き手・構成 河村卓朗(SINRO!編集長)

大学入学試験とは何か? 総合型選抜の意義を見つめ直す

ー2025年度入試における総合型選抜の動向について、林部長の見解をお聞かせください。

2025年度の総合型選抜をはじめとする年内入試では、「基礎学力検査型」の導入が進んだ印象を受けました。もちろんその選抜方式にも長所があり、本学でも一部導入しています。

しかし、総合型選抜の本質は「学力の三要素」を丁寧に評価することにあると私は考えています。知識や学力に加えて、将来のビジョンや学びへの意欲を、書類や面接を通じて深く見ていくことが大切です。選抜の準備を進めるなかで、受験生も自分の将来について主体的に考えるようになります。この自己理解のプロセスこそ、総合型選抜が持つ大きな意義ではないでしょうか。

総合型選抜の受験において安易に「学力重視型」を選ぶと、大学での学びと自身の将来像との間にミスマッチが生じる可能性もありますので志望校調査はしっかりやっていただきたいですね。

情報マネジメント学部で新たに2つの入試を導入!

ー2026年度における入試選抜の方針をお聞かせください。

本学では、受験生一人ひとりを丁寧に評価するために、選抜方式をさらに充実させていきます。

従来から設けている総合型選抜の「AO(アドミッションズ・オフィス)方式」、「AL(アクティブラーニング)方式」、「キャリア教育接続方式」や経営学部マーケティング学科で実施している「MI(マーケティング・イニシアティブ)方式」や学校推薦型選抜「公募制方式一般推薦(専願型・併願型)」に加えて、2026年度入試では新たに情報マネジメント学部を対象とした2つの方式を設けます。

1つ目は、総合型選抜の「AO(アドミッションズ・オフィス)方式Ⅲ期」です。これは、年内に進路を決めたい受験生に向けた併願型の入試で、選考方法は書類審査+模擬授業の要約レポート作成+面接。大学での学びに対する理解力や関心の深さを重視しています。

合格後も一般選抜への挑戦が可能で、一次手続の締切は2026年1月23日(金)に設定。大学入学共通テスト後に自己採点結果を踏まえて手続きできる点が特長です。

2つ目は、学校推薦型選抜の「公募制方式地域みらい枠(専願型)」です。地域社会への貢献意欲を評価軸にした方式で、生まれ育った地域はもちろん、祖父母の住む場所や旅行先、さらには離島中山間部などに国内留学している人など幅広い地域への関心を対象としています。選考は書類審査+面接+プレゼンテーションで構成され、面接とプレゼンはオンラインで実施。遠方の受験生も無理なく参加できます。

また、この方式では「高等教育の修学支援新制度」への認定を条件に、入学手続金の減免措置を導入しています。還付ではないため、一時的な大きい負担を軽減できる点で、経済的支援の実効性が高まると考えています。

情報マネジメント学部で新たに導入される2つの入試
ー御校では、総合型選抜や学校推薦型選抜、一般選抜においても一次手続金(入学金)返還制度を実施されていますね。

本学では「サンム(三ム)」という理念を大切にしています。これは、創立者・上野陽一の思想に基づくもので、「ムリ・ムダ・ムラ」を無くすことを意味します。

能率を重んじ、人やモノが本来持つ力を最大限に発揮できる環境を整える。この考え方は、教育や学習環境だけでなく、入試制度にも反映されています。一次手続金(入学金)返還制度もその一つで、受験生やご家庭に不必要な経済的負担をかけたくないという思いから設けているものです。

ー情報マネジメント学部を対象に選抜方式を拡充した狙いをお聞かせください。

情報マネジメント学部には、まだ広く知られていない魅力が数多くあります。多彩な授業やプロジェクトを通して、実践的な力を養える環境が整っており、より多くの受験生にその価値を知ってもらいたいと考えています。

たとえば、2025年4月には、プロサッカークラブと連携した超実践型PBL「湘南ベルマーレ コラボレーションプロジェクト」がスタートしました。これは、湘南ベルマーレのパートナー企業約200社とサポートコーポレーション約500社を対象に、学生が現状分析を行い、課題解決のプランを提案するなど、実際に企業と協働して実施する授業です。プロスポーツチームへの就職実績も多数ある本学ならではの取り組みです。

さらに、今年度のオープンキャンパスでは、声優・梶裕貴さんとコラボレーションしたコンテンツビジネスの体験プログラムも用意しています。学びの楽しさと可能性を、ぜひ体感していただければと思います。

ー最後に、受験生と保護者の皆さまにメッセージをお願いします。

総合型選抜をはじめ、多様な選抜方式が用意されている時代において、その選択肢の多さに戸惑うこともあるかもしれません。しかし大切なのは、自分が将来どのようなキャリアを描きたいのか、どんな進路を選びたいのかという「原点」に立ち返ることです。

入試はあくまで手段であり、目的ではありません。そのためにも、まずはオープンキャンパスに足を運んで、本学の学びや雰囲気に触れてみてください。きっと、自分に合った未来へのヒントが見つかるはずです。

お話を伺った方

産業能率大学
林 巧樹 入試企画部長
1997年より入試センターに在籍し、1年間で全国350校以上の高校を訪問。翌1998年より入試センター長となり、AO入試(現在の総合型選抜)を導入。全国の高校、教育委員会等の依頼を受け、「アクティブラーニング」「探究」に関する講演を行っている。

⇒『進路の広場』で産業能率大学を見る

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