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【東洋大学】基礎学力テスト型を総合型選抜で継続 東洋大学が描く年内入試の未来像とは?

学力テスト型年内入試の手応えと東洋大学が目指す理想の選抜方式に迫る

  • 大学・短期大学進学 2025年 08月06日

2025年度入試では、併願可能な年内実施の「学校推薦入試基礎学力テスト型」が話題を集めた東洋大学。

今年度も総合型選抜でこの「基礎学力テスト型」を継続していく方針だ。

かねてより大学で学ぶための「学力」を重視する入学者選抜を行ってきた東洋大学が目指す入試の未来像とは?加藤建二入試部長に詳しく聞いた。

聞き手・構成 河村卓朗(SINRO!編集長)

年内の基礎学力テスト型に
約2万人の志願者が集まる

ーまず、2025年度入試の結果について伺います。話題を集めた「学校推薦入試基礎学力テスト型」の手応えはいかがでしたか?

定員578名に対して、約2万人の受験生にチャレンジしていただきました。最終的に基礎学力テスト型を利用して、906名が入学しています。これは全入学者の約11%にあたります。

入学者のデータを見ていると女子比率が45.7%と一般選抜と比べて高く、英語外部試験の利用比率も83.8%と群を抜いて高くなっています。併願可能な選抜方式ながら、合格者の約4割が入学していることからも東洋大学への志望度が高い受験生にも利用してもらえた印象です。

ーその他の選抜方式についても所感をお聞かせください。

専願の総合型選抜・学校推薦型選抜の志願者数も第1部・第2部合わせて3954名と前年比で257名増えています。これは年内入試が加速する現在の状況を反映したものでしょう。

一方で、一般選抜の志願者数も11万3762名と前年比約110%となり、全体としては、2年連続で志願者が大幅に増加しました。入学者の割合を見てみると、一般選抜と基礎学力テスト型を利用した入学者が全体の6割を占めています。

今後は、入学後の追跡調査も考慮しながら、一般選抜での入学者数は維持しつつ、基礎学力テスト型の入学者割合を増やしていく方針です。

一般選抜の動向としては、5科目・4科目入試の志願者数・入学者数が2年続けて過去最高となりました。入学者における5科目・4科目入試利用者の割合は22.6%になっています。また、一般選抜前期における英語外部試験利用者は、57.4%と高い水準を維持しています。文系9学部で導入を進めている「数学必須入試」の入学者占有率も22.6%に達するなど増加傾向にあります。

これらのデータは、グローバル化、デジタル化が進む社会の中で、「主体的に社会課題に取り組む人材の育成」を目標に掲げる東洋大学の教育に合致する入学者を確保できていることを証明しています。

ー基礎学力テスト型を2026年度入試では、総合型選抜で実施すると伺いました。その狙いをお聞かせください。

文部科学省の令和8年度大学入学者選抜実施要項に対応する形で、基礎学力テスト型は、多面的・総合的な入試へリニューアルしました。総合型選抜になることで学校長からの推薦は不要になります。昨年同様、他大学や東洋大学の一般選抜との併願、英語外部試験利用も可能です。

試験内容としては、英語(100点)、国語または数学(100点)の基礎学力テストに調査書等(10点)、事前課題小論文(10点)の計220点満点で評価します。事前課題の内容は、全学部共通になる想定です。

試験日は2025年11月30日(日)で、合格発表は年内の12月15日(月)。その後、最終手続きの〆切は、2026年2月27日(金)となります。基本的には、高校レベルの基礎学力があれば、十分に合格できる内容になっています。

入学試験は大学で学ぶための基礎学力を測るものです。年内入試の流れが進むなかで、東洋大学がこだわる「学力重視」の姿勢を総合型選抜でも揺るがず続けて行くということです。

2026年度総合型選抜基礎学力テスト型入試の方向性
POINT!
  • 「学校推薦型選抜」から「総合型選抜」へ
  • 国語または数学・英語の基礎学力テストに調査書等の提出書類・事前課題小論文で実施
  • 英語外部試験利用可能
  • 他大学や、東洋大学の一般選抜との併願可能
  • 同選抜内での併願可能
試験日・出願期間・合格発表 入学手続締切日・試験会場

英語外部試験利用入試を拡大
対象テストにGTECを追加

ー2026年度入試における貴学の方針についてお聞かせください。

年内の総合型選抜については、併願可能な基礎学力テスト型に注力していくことになるでしょう。一方、一般選抜については、「学力重視」の試験を継続・拡大していきます。

2026年度入試においても5科目・4科目など多科目判定型入試を拡大していきます。また、文系9学部における数学必須入試も拡大します。具体的には、「英・国・数型入試」、「数学重視型入試」などの導入が進むでしょう。

引き続き、英語外部試験利用入試も拡大していきます。2026年度の大きな変更点としては、対象となるテストにGTEC(検定版Advancedタイプ)を追加します。受験生の利便性を高め、一般選抜における英語外部試験利用率60%超を目指していきます。

ー最後に東洋大学をめざす受験生と保護者にメッセージを。

受験生の皆さんに東洋大学をもっと知ってもらうために、入試情報サイト「TOYO Web Style」では、現在500講座以上のWeb体験授業を視聴できます。2025年4月には内容を大幅リニューアルし、AI(人工知能)による自動リコメンド機能を導入しました。閲覧履歴からユーザー個々の興味・関心に合わせたコンテンツを提案することができます。

2025年度から始まった東洋大学の多様な学問を連携・融合する「総合知」教育についてもぜひ知っていただきたいです。これはどの学部に入学しても東洋大学14学部すべての科目を柔軟に履修できるカリキュラムになります。「キャンパス内留学英語講座」無償化の取り組みも継続しており、学生に大変好評です。

大学入試はゴールではありません。新たな学びとの出会いの始まりです。そのためにも高校時代に幅広い基礎学力を身につけて、自分の可能性を広げる努力をしてください。多様な選抜方式を用意して、皆さんの頑張りを評価したいと考えています。

お話を伺った方

東洋大学
加藤 建二 入試部長
1987年、学校法人東洋大学入職。教務部、入試部、総務部などを経て、2013年から入試部長。職員生活38年中25年が入試部勤務。
入試情報サイト「TOYO Web Style」の仕掛け人でもある。

⇒『進路の広場』で東洋大学を見る

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