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【東洋大学】「学力重視型」入試継続でも志願者増!次世代を見据えた東洋大学の入試戦略

2026年度入試から見える東洋大学の新たな受験生像とは?

  • 大学・短期大学進学 2026年 08月04日

2026年度入試で11万9000人超の志願者を集めた東洋大学は、「5科目・4科目型入試」や「文系学部への数学必須入試」など、学力重視型の選抜方式をさらに強化している。

話題を集めた「基礎学力テスト型」年内入試も総合型選抜として2027年度入試では継続する方針だ。

背景にあるのは、「入学後に伸びる学生」をどう選抜するかという視点。東洋大学が描く次世代の入試戦略について、前原隆三入試部長に聞いた。

聞き手・構成 河村卓朗(SINRO!編集長)

多科目型、数学必須など独自の一般選抜を継続

―2026年度入試では志願者数が大幅増となりました。その要因をどう分析されていますか?

2026年度入試における一般選抜の志願者数は、11万9000名を超え、東洋大学史上2番目に多い結果となりました。これは、18歳人口が一時的に増加へ転じたことなど外的要因もありますが、東洋大学がこだわる「学力重視型」の一般選抜が受験生に支持された部分も大きいと思います。

本学では以前から「5科目・4科目型入試」や「文系学部への数学必須入試」を継続してきましたが、2026年度はいずれも1万人を超える志願者を集めました。

私は、この結果には2つの意味があると考えています。1つは、国公立大学志望の受験生層が、本学をしっかり併願先として選んでくれたということ。5科目・4科目型入試は、日頃から幅広い教科を真面目に学んできた受験生ほど受けやすい方式です。実際、地方の高校からの出願も増えています。もう1つは、「数学」の重要性に対する社会全体の認識の変化です。

経済学部、経営学部など文系学部でも最近は数学的素養が不可欠になっています。本学でも「数学必須入試」を利用した学生は、入学後のGPAが高いという結果が出ています。この方式は単なる入試改革ではなく、入学した学生の教育への満足度を高める施策でもあるのです。

―2回目となる総合型選抜・基礎学力テスト型の志願者層や入学者の質についての変化をどのように分析していますか。

今回の「基礎学力テスト型」は、志願者数こそ微減だったものの志願者層は上位層へシフトし、前回と比べ、より「真面目にコツコツ勉強してきた」受験生が増えた印象です。特に女子比率が高く、英検2級以上を持っている受験生も非常に多かったですね。

また、今回は英語・国語(または数学)の基礎学力テスト200点に対し、書類選考20点(事前課題小論文10点、書類審査10点)という配点でした。この事前課題小論文は、配点だけを見ると10点ですが、実際にはかなり大きく合否に影響しました。特に、志願者の7割弱が英語外部試験を利用するこの方式では、受験生同士の得点差が縮まりやすい。そうなると、最後に差がつくのが小論文なのです。

ここで評価したいのは、やはり「東洋大学を理解している」ことが伝わる小論文です。今回の課題は、本学の建学の精神や教育理念を読んだ上で、自分が入学後に何を学びたいかを書くというもの。事前に本学について調べ、高校時代の経験や考えと結びつけながら、自分の言葉で志望理由を語る必要があります。これをしっかりとやり遂げて、小論文のスコアで、合格を掴んだ受験生もいました。

その一方で、設問の趣旨から外れた内容が含まれていた小論文も見受けられました。基礎学力テストでは十分に合格圏に達していた受験生であっても、こうした点が評価に影響し不合格になったケースもありました。この方式は、2027年度も合格ラインが高い傾向が予想されるので、小論文の準備もしっかりしてほしいと思います。

東洋大学第一志望の受験生は「専願型」の年内入試を!

―2027年度入試の方針についてお聞かせください。

東洋大学では現在、第一志望割合がおよそ52%ですが、今後はさらにその比率を高めていきたいと考えています。そのために重視しているのが、大学理解を深めてもらう取り組みです。最近は、Web体験授業、学科紹介動画、研究室紹介など、オンライン上で東洋大学を知ってもらう「TOYOWebStyle」のコンテンツを強化しています。地方の受験生でも情報格差がない環境をつくることは、大学側の使命だと思っています。

また、2027年度入試では、「学力重視」の方向性をさらに進めていきます。具体的には、「数学必須入試」の拡大です。新たに経営学部マーケティング学科、国際学部国際地域学科(国際地域専攻)等で数学必須型を導入するほか、多教科型入試の割合も増やしていく方針です。

一方で、年内入試がすべて「基礎学力テスト型」ではありません。専願の総合型選抜や学校推薦型選抜も本学にとって非常に重要な入試です。ここでも重要なのは「なぜ東洋大学なのか」を自分の言葉で語れることです。その熱意がある受験生は、積極的に受け入れていきたい。実際に専願型の年内入試は一般選抜に比べて、倍率も低い傾向にあります。東洋大学が第一志望の受験生には、こちらの選択肢もぜひ検討してほしいと思います。

―最後に東洋大学を目指す高校生とその保護者、高校教員に向けてメッセージをお願いします。

2027年度に「環境イノベーション学部」を開設予定です。環境とデジタルの融合、文・理の垣根を越えた幅広い学び、そして環境配慮型の新校舎と川越キャンパス内の豊かな自然環境を活用して「実感」「実体験」を伴った学びを展開します。環境に関する課題や知識を社会に伝える「科学コミュニケーション」のスキルを養成するコースも設置する予定です。

入試に関しては、東洋大学は数十年かけて大学で学ぶために必要な学力(知識・技能)を重視する入学者選抜を実施してきました。このことは、高校時代に身につけた「思考力」や「主体性」を裏づけるものであり、今後も高校時代の努力を評価する選抜試験を実施していきたいと考えています。

東洋大学環境イノベーション学部
(2027年4月開設予定)
川越キャンパスに「環境」+「デジタル」の新学部
2027年4月、東洋大学は社会変化を踏まえた環境問題の解決に向けた新たなイノベーションを創出できる人材を育成する新学部を開設する。
川越キャンパスの環境配慮型の新校舎や構内の豊かな自然環境を活用しながら、デジタル技術と実体験を融合させたカリキュラムを展開。
3年次からは2コースに分かれて、専門的な知識・スキルを習得していく。
環境創造コース・科学コミュニケーションコースの説明
お話を伺った方

東洋大学
前原 隆三 入試部長
1999年東洋大学に入職。教務関係部署を経て、2017年より入試部に勤務。9年間で、高大接続改革、新課程対応、入試改革等の実務を担当。2026年4月より入試部長に就任。

⇒『進路の広場』で東洋大学を見る

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