2種類の総合型選抜や英語外部試験の導入など 2026年度入試の結果から見えた新たな傾向を解説
「NEW試!」をキャッチフレーズに、2026年度入試で大がかりな入試改革を決行した神奈川大学。
2種類の総合型選抜や英語外部試験利用、『併願チャレンジ割』の導入などの結果、前年度比1万名以上の大幅な志願者増を実現し、受験生層にも変化が現れたという。
西川朋実入試事務部長に、入試改革初年度の成果と2027年度入試のポイントについて伺った。
聞き手・構成 河村卓朗(SINRO!編集長)
全体としては、志願者総数が4万3453名と前年度比で1万名以上の増加となりました。2種類の総合型選抜(総合評価型・適性検査型)や、英語外部試験利用の導入など、受験生ニーズに合わせた入試改革が、皆さんに好感をもって受け入れられたのだと思っています。
特に、一般入試は約4400名の志願者増となりました。これは、同一試験日に複数学科の併願が可能な全学統一型や対象となる試験で2併願目が無料となる『2併願目無料制度』の導入などの効果も大きかったと思います。
印象的だったのは、単に志願者数が増えただけではなく、受験生層が変化したことです。従来よりも偏差値上位層の高校からの受験生が増え、学力の高い生徒が本学を選択肢に入れてくれるようになりました。英語外部試験利用の導入により、新たな受験生層の開拓につながった可能性があります。
まず、10月の「総合型選抜(総合評価型)」は、前年度までの「AO入試」「公募制自己推薦入試」に相当する推薦入試です。「総合型選抜」に名称を変更し、学部・学科によってバラバラだった出願資格を統一したことで、前年度と比較して、志願者は約2倍となりました。以前は少しハードルが低い印象のあった推薦入試ですが、今後は、より入念な準備をして臨んでいただく必要がありそうです。
一方、年内基礎学力型入試にあたる「総合型選抜(適性検査型)」については、初年度から3491名の志願者を集めることができました。大きかったのが英語外部試験の影響です。適性検査型の合格者の7割以上が英語外部試験のスコアを利用し、合格ラインがかなり高めになりました。英語外部試験を活用することで、1科目(国語・数学)の対策に集中でき、有利に受験することができます。
他方で、この試験では評定平均値も重視しています。2科目の適性検査(200点満点)に加え、評定平均値(50点満点)の計250点で判定するので、日頃の学習成果が合否に影響します。これは、日々の学習の積み重ねを評価したいという大学からのメッセージでもあります。

おっしゃる通りです。2027年度入試では、11月22日の「総合型選抜(適性検査型)」、12月20日の「給費生試験」、2月以降の「一般選抜」と3段階で、受験のチャンスがあります。まず、実力試しとして、年内の「総合型選抜(適性検査型)」を受験していただき、その振り返りをもとに給費生試験に挑戦。その上で、準備万端の状態で一般選抜を受験いただくこともできます。
総合型選抜(適性検査型)は、複数学科の併願が可能で、2併願目無料制度も利用できます。給費生試験は、神奈川大学で90年以上続く伝統的な入試制度で、給費生合格者は4年間で最大920万円の給付型奨学金を受けることができます。2026年度入試では、7781名の志願者に対し、給費生合格は265名とハードルは高めですが、一般入試免除合格であれば、2090名の合格者がおり、十分にチャンスはあります。
そして、一般選抜では、全学統一型、得意科目型など、多様な方式を用意しています。「一回勝負」ではなく、自分に合ったスケジュールや方式で挑戦できるのが神奈川大学の入試の魅力だと考えています。
2027年度入試では、さらに受験しやすい制度へと改革を進めていきます。まず、総合型選抜(総合評価型)の合否発表後に、総合型選抜(適性検査型)の出願ができるようにスケジュールを変更します。
一般選抜では、国公立大学志願者も受験しやすいよう、大学入学共通テスト利用入試の4教科型を全学部で導入します。また、得意科目を生かして受験できる前期の「得意科目型」の対象学部を拡大。後期試験は、2科目型になるため、英語外部試験を利用すれば、実質1科目で受験できるようになります。
志願者増によって、入試の難化も懸念されますが、私たちは単純に偏差値が高い層の受験生を求めているわけではありません。常に注目しているのは、高校の評定平均値の高い生徒。実際に高校時代に評定平均値が高かった生徒は、入学後もしっかり学び続ける傾向が明らかです。
高校のレベルを問わず、コツコツ努力を積み重ねることができる生徒は、本学で大きく成長します。だからこそ、受験生の皆さんには日々の授業や課題としっかり向き合ってほしいと思います。
神奈川大学は給費生試験に限らず、海外留学や学術研究を支援するものまで、豊富な奨学金制度で学生の学びを応援しています。
また、資格取得や就職サポートが充実している点も注目いただきたいポイントです。国際都市・横浜にある2キャンパス(横浜キャンパス・みなとみらいキャンパス)を舞台に、幅広い学びに触れ、未来の可能性を大きく広げてほしいと思います。

神奈川大学 入試センター
西川 朋実 入試事務部長
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